プロトタイプかるら




 夏目漱石の「草枕」の序文をご存知ですか?
 
 『山路を登りながらこう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。・・・中略・・・・人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはりむこう3軒両隣にちらちらする唯の人である。唯の人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう・・・・・』

 確かにそうですよね。「性善説」など信じちゃいないけど、「性悪説」なんか信じたくない。ある話で、「鬼の素質を嘆くより、人間でいる努力をするまでさ。」と誰かがさらりと言ってのけたのが、強く印象に残っています。
 で、「何が言いたいんだ!」と言われると困るのですが、こんな管理人だ、というだけです、はい。
 さて、本題に。(本題というか、ひとり語りUです。)


◎  読みたい話
                    
      ゲッター
               隼人の北極基地・ベガゾーンでの話
                          生活、脱出、帰還
               ネーサー基地での日常
               アークの人造人間勢ぞろい
                          これは書いてみたい

      ガイキング 
               その後・・・・ゼーラ星人を救え! ねえ、サコン 
                     このお話の終わり方は、ある意味辛いものがありませんか
                        見捨てた罪悪感が残るような・・・

      ボルテスV
               一平の背景・・・なぜ浜口博士の娘はアメリカへ旅立ったか
                            絶対、希望に満ちて、というふうではなかったもの 
      テッカマンの行方
               なぜワルダスターは滅びいく地球を欲したか


   どなたか書いてくださらないかなあ。無理かなあ。原作をご存知ない方も多いでしょうか・・・・・
 自分で書いてもいいけれど、資料が少なすぎて、思い込みオンリーになりそうで。(ガイキングとテッカマンは特に)
 そうそう、テッカマンといえば、アンドローのテレポートポーズ、好きでしたね。それとアンドローとジョージの関係。仲間になっても信用しきれない2人。信頼したいのに、お互いの一番大切なものが違うから。いいですねえ、こんなのも。暗すぎて、放映が途中で打ち切られたというオマケ付き。救われない話もたまにはいいものだ。でも、アークを途中で打ち切るなー!勝手に書いちゃうぞ!
 私はどうも「謎が残りすぎる」とか「余韻がありすぎる」場面は落ち着かなくて。あるがままを受け入れる素直さが、人よりも少ないのかも。つい謎解きをしたくなります。「名探偵かるら」とお呼びください。いいえ、「迷惑探偵」でも「こじつけかるら」でも構いませんが。
 でも、科学的説明の部分はどんなものでもすごく素直に受け入れ、口を挟みません。というより、目が文字を映すだけで頭まで伝えませんので。まあ、人には得手不得手がございますから。


◎  私の読書暦
         性格があらわすもの

    推理小説     ホームズから始まり、ポアロ、クイーン、明智小五郎、金田一耕介

    SF         キャプテン・フユーチャー、レンズマン、ヴエルヌ、ヴエルズ、その他
               小松左京、星新一、平井和正、よく読みました。光瀬龍も。
   
    世界名作全集、童話、民話、英雄伝、冒険物や古代史なんかも大好きです。雑食性ですね。
       私の夢は、図書館で暮らすことでした。

 SFといえば、最近、ホーガンの巨人たちの星・木星人シリーズを読みました。なんとも穏やかな気分になりました。もちろん、戦い、苦しみ、悲しみその他のちゃんとした話ですが、こんな優しい種族がいたらいいなあ、宇宙もいいなあ、と思います。で、何が悪い、というか困った種族っていうのが地球人(これもちょっと違うけど)なんです。まあ、必要悪ですか。
 そうそう、光瀬 龍さんの「百億の昼と千億の夜」 これを萩尾 望都さんという漫画家が書いているんですが、阿修羅とシッダルタとプラトンの3人が、ともに『シ』と戦うんです。最後に阿修羅だけが残されるのですが、隼人とダブるんです。だって、すべてを失くしてもひとりで戦わなければならないのですから。私だったらきっと、「わたしもやーめた」とさっさと死んじゃうでしょうね。(その前に、生き残っていないか)
 自分の存在の卑小さを、これでもかと思い知らされて、なお生きていこうとするなんて、できるわけないですよ。「死ねない理由」に縛られて、生きていくしかないですね。なんて、気の毒・・・・  
    
 漫画だって忘れていません。火の鳥、サイボーグ009、バビル2世、ワイルド7、伊賀の影丸、どろろ、ハーロックにエメラルダス。女性漫画家では山田ミネコさんの、ハルマゲドンシリーズ、佐藤史生さんの「夢見る惑星」、萩尾望都さん、木原としえさん、紫堂恭子さん、三原順さん、山岸涼子さん、みなさん、ご存知?興味がなかったら悪いので、このあたりでやめておきます。

 小説に戻りますが、ここ2年ほどで、おもしろかったもの。(以前から続いているものもありますが)
     高橋 克彦     「竜の柩」シリーズ
     田中 芳樹     「創竜伝」シリーズ
     富樫 倫太郎    「陰陽寮」シリーズ
     夢枕 獏      「陰陽師」シリーズ
     柴田 よしき    「炎都」シリーズ
     今邑 彩      「蛇神」シリーズ
     北上 秋彦     「種の起源」シリーズ    などなど

 古代史を織り込んであるものは、深みがあって好きです。宇宙(そら)に行ったり、古代(大地)に戻ったり、節操がないといえばそれまでかもしれませんが。キリがないのでこの辺で。

                        2004・6.27