遙かな昨日





   
・・・・・・・・砕かれた想い  去りし夢・・・・


                   ☆


  「そして・・・・いつの日か、また地上にでるでしょう・・・・
   ハチュウ類がまた地上を征服することを夢見て・・・・・
   偉大なる帝王、ゴールに栄光あれ!!」

  「待て!!待て、バット将軍!!
   待ってくれ!置いていかないでくれ!!」



                   ☆




 「フフフ・・・・哀れだな----置いてきぼりとは!」
 冷たい冷たい声。
 ゴールを見詰める隼人の眼には、一片の憐れみもなかった。
 新たな敵を名乗る百鬼帝国に攻められ、マグマ層に逃げ込んで行った恐竜帝国。
 新しいゲッターロボGに追われ、海中に逃げてきた帝王ゴール。
 今まで多くの犠牲を払いながら、そして特に昨日、かけがえのない大切な仲間、武蔵を失って、やっとひとつの戦いに終止符がうたれようとしていた。
 リョウはモニターに映る隼人の、見る者を凍らせる冷たい瞳が気になった。確かにゴールには何の憐れみも感じはしなかったけれど。
 何よりも、武蔵の壮烈な最期がしっかりと、眼に焼きついているけれど。

 「ゴール、今更だが、こうなる前に、何とか、話し合うわけにはいかなかったのか?」
 自分でも思いもかけなかった言葉が口をついた。
 「リョウ!?」
 隼人の驚いた顔。
 「何を言い出すんだリョウ!!今はそんな事、言ってどうなるものではないだろう!」
 叱りつけるような隼人の声。そう、確かに今、そんな事を言っても何もなりはしない。だけど隼人。それを、<話し合い>を、誰よりも願っていたのはお前じゃなかったのか。
 俺だって、戦いの中で、幾人かのキャプテン達のことを、敵であることを悲しみ悼んだことはあるが、それよりも、ハチュウ人類全員を何とか救いたかったのは、お前じゃなかったのか。あんな凍りつくような眼を、隼人にさせたくなかった。お前は望んでいたのに。
 叶わないでも、何とか、そんな人間もいたことをゴールに伝えたかった。

 「ふっ・・・・ふ・・ふわっはっはっは・・・・話し合い?!話し合いだと!!」
 思ったとおり、ゴールの高笑いが響いた。
 当たり前だろう、俺は敗者の気持ちを捻じ曲げている。
 リョウは、自分の言葉の過酷さを知っていた。逆の立場なら、俺は怒り死にしたかもしれない。それでも一言だけは、伝えたかった、願っていた者もいたことを。

 「我らが、どれほどそれを望んだか、貴様らにはわかるまい?!」
 一瞬、耳を疑った。ゴールの口から発せられたのは、血を吐くような叫びだった。誰もが驚きのあまり、言葉を失った。『望んだ?・・・』

 「ふっ・・・・我らハチュウ人類は、4000年以上も前から貴様ら人類とコンタクトを取ろうとしてきた。
我らの中でも翼の一族、翼竜族だけは、かろうじてゲッター線に耐えることができた。さすがに太陽の照らす日中はゲッター線が多く、地上に出ることは無理だったが、夜ならば、何とか行動することができた。」
 ゴールは淡々と続けた。その言葉の中に、激しい怒りと深い悲しみが感じられ、リョウ達は口を挟むことができない。
 「地上に出た翼竜族は、まず手近な人間と話し合おうとした。
 我らハチュウ人類全員の期待を受け、何としてでも人類と共存できるよう、出来る限りのことをするつもりだった。地上はゲッター線が降り注ぎ、我らは行動することができないが、人間が手伝ってくれれば、地上に我らの住処を作ることができる。ゲッター線の研究も、人間が協力してくれれば、めざましい成果を得ることができるだろう。我らが地上で暮らせるように。
 4000年前は、まだまだ人類は多くなかった。地上には人間の住んでいないところも多かった。特に、熱帯のジャングルは、我らにとって楽園だった。
 翼竜族は出会った人間に頼んだ。『力を貸してくれるのならば、何でも望みを叶えよう』と。個々の力は我らの方が強かった。科学力もはるかに。
 それで、人間は何を望んだと思う?我らに協力する見返りに。」
 低く嘲笑うようにゴールが問う。
 リョウは戸惑いモニターを見る。隼人の冷たい眼。早乙女博士の悲しい眼。
 『正しい答え』と『言いたくない答え』

 「自分にとっての邪魔者を、殺すように頼んだのだろう。」
 何の感情も含まない声で隼人が答えた。
 「ふん、やはり、わかっているようだな。
 我らと協力するためにも、まず、自分達の敵を倒さなければならないと言ってな。我らは武器を与えた。まだ人間が手に入れられなかった鉄をな。
 翼竜族は数も少ないし、夜しか行動できぬ。武器が必要だ。しかし、我らには不安もあった。同胞を殺す種族が、はたして他の種族を受け入れることができるのだろうかとな。
 その不安を口にすると、人間の王は我らに提案した。見た目を変えればよいと。
 我らの姿は人間には奇異に映るから、人間が好ましいと思えるような姿に変えれば良いとな。それぐらいはたやすい。我らのなかには擬態を得意とする者もいるからな。
 戦いは続いた。敵を降伏させればすむと思ったが、人間は執拗だった。
 さすがの翼竜族も、長い戦いの間のゲッター線照射のため、体を壊していった。徐々に滅びの一族となっていった。それでも、地上に出られるのは彼らしかいない。我らハチュウ人類のため、彼らは身を粉にして働いた。時々眠りにつきながら。
 目覚める度、期待したが、戦いは終わっていなかった。王を名乗る者は次々と変わっていたが。我らのことは、引き継がれていたが。
 そして3000年前、ひとりの王が我らを支配しようとした。
 我らにとって、最大最悪なゲッター線を使ってな。われらの科学力を利用して、いつのまにか我らを倒す武器を造っていた。
 それを知った翼竜族は最後の力を振り絞って、そやつを倒し、武器を永遠に封じた。地上に出ることのできた翼竜族全員の死と引き換えに。・・・わずかに子供だけが残った。
 そのときの、王の名を知っているか?」
 挑むように見詰めるゴール。
 
 「ソロモン王だ。」

 「もはや何も言うことはあるまい。わしは、お前達人類が滅び去るのを待っていた。
 あと100年もしないうちに、お前達は自ら戦いで殺し合い、地球を放射能で汚染させ、滅びるだろうと。
 わしらはハチュウ人類だ。長い間眠りにつくことができる。放射能も平気だ。お前達が勝手に殺しあっている間、我らは地上の夢を見ているはずだった。
 しかし、ゲッター線の降り注ぐ量が異常に増えてきた。このままいけば、我らが眠りから目覚めても地上に出ることができないほどに。それほど多くなったのだ、この10年ほどで。
 だから、眠りにつくまえに、なんとしてでも人類を滅ぼし、地球の大気を変え、ゲッター線を遮断する必要があった。
 そうだ、我らはお前達、人類に負けたのではない。ゲッター線に負けたのだ。おそらく、“なにか”が、我らハチュウ人が地上に出るのを好まなかったのだろう。
 だが、我らの寿命は長い。長い眠りから覚めたら今度こそ、地上は我らのものだ。
 すでに帝国はマグマ層に達しただろう。お前達は手出しできまい。」
 「わかっていたさ、ゴール。お前が帝国を逃がすために俺達に語り、時間稼ぎしていたことはな。」
 「ふん、お前達、ゲッターチームなら、帝国を追うことはないと思ったが、そこにいる鬼の奴らに、同胞を殺させるわけにはいかぬからの」
 ゴールの眼が凶悪な光を帯び、百鬼を睨む。
 「さあ、ゲッター、話は終わりだ。わしは負けたが、帝王としての指揮に間違いはなかった。あとは宿敵であるゲッター、お前達の手によって『死』あるのみ!!」




 「なあ、隼人・・・・・・お前は気づいていたんじゃないのか?・・・・ゴールの言ってたことに・・・・・・」
 あれから2日たっていた。昨日は武蔵の葬式をした。リョウは隼人と話がしたかったが、「お前はまだ体が完全じゃない、休めよ。」と言われ、部屋に戻った。眠れるものかと思ったが、体は思った以上に堪えていたらしい。知らず、深く眠っていた。
 隼人は研究所の補修等で、忙しく走り回っていたようだ。百鬼の攻撃に備えて。
 目覚めると窓の外、うっすらと明け始めた朝もやの中に隼人が立っていた。『こいつ、また徹夜しやがったな、夜は長かっただろうに・・・・』
 リョウが目覚めたことに気づいて、隼人が中に入ってきた。リョウは聞きたかったことを尋ねた。
 「まあな、世界中の伝説や伝承を考えると、可能性はあると思った。想像の産物、といってしまうには、あまりにも類似した話が多いからな。
 だが、実際、ハチュウ人類を見るまでは仮説だったがな。」
 「ソロモン王って誰だ?聞いたことがある気がするけど。」
 「約3000年前のイスラエルの王だ。あらゆる分野に博識で、知恵者と呼ばれまた、魔術、召喚術も行ったという。72柱の悪魔を召喚し、使役し、封じた。」
 「悪魔だって?」
 「翼をつけたハチュウ人類っていったら、悪魔そのものだろうが」
 「!じゃあ、天使は?」
 「見た目を良くすりゃ天使だろうな。擬態が得意だと言っていたじゃないか。」
 何の感情も浮かべず、隼人は続けた。
 「ゴールはジャングルが楽園に思えたと言っていたな。たしかに、南米の奥地の古代遺跡でも、蛇の神だとか、翼の蛇だとかいろいろ伝えられているし、石にも彫られている。
 ハチュウ人類はいなかった、というより、いたという方が説明がつきやすい。力のある蛇の話は世界中に多いからな。日本にだってある。竜神だ。竜だって、ハチュウ類だろう。蛇が1000年生きると竜になるっていうしな。」
 「じゃあ・・・じゃあ、俺達が、人類が悪者だっていうのか?
 共存を望んでいたハチュウ人類を、自分達の欲望で利用した・・・・・」

 重い衝撃だった。リョウは人類のために、というか、人々の幸せを守るために戦ってきた。それが正しいことだと思っていたから、自分の持つ力のすべて、想いのすべてを注ぎ込んで。
 だが、本当にそうだったのだろうか。
 ゲッター線に追いやられたハチュウ人類を私欲でこき使い、悪魔と呼んで迫害した人間。ゴールの言うように、ハチュウ人類が利用され、殺されたのだとしたら、やつらが人類を憎むようになったのは当たり前だ。
 侵略者は、俺達人間なのだろうか。
 「そうとも限らんさ。」
 あっさり隼人は言った。苦渋に満ちたリョウとは全く違う、いつもの冷静な顔だ。
 「??」
 「リョウ、お前は牛や豚が憎いか?」
 ときどき、(かな?)リョウは隼人の質問に面食らう。
 「何で俺が、牛や豚を憎むんだよ。」
 「つまり、別に憎くて牛や豚を食うわけじゃないってことさ。」
 「当たり前だろうが。お前は憎いのか?」
 変なヤツだな、と思いながら問い返す。こいつは好き嫌いなかったはずだが。少なくとも食べ物には。(人間に対しては・・・・・「好き」があるのか?)
 「お前が最初に俺を迎えに来たとき、ハチュウ人は俺の仲間を食っただろうが。」
 「あ!」
 たしかにハチュウ人は、人間を食う。
 「つまり、やつらにとって俺達人間は、食用動物のひとつでもあるわけだ。俺達は、どんなに奴らが憎くて殺しても、食うことはない。
 やつらが、食物とみている相手、人類をどう認識しているかだ。ハチュウ人類にとって、共存がどれほどの範囲内なのか、俺達にはわからない。何もゴールの言葉を鵜呑みにすることはないさ。人間と協力してゲッター線解明の研究をしたらしいが、人体実験していないと誰が言える?むしろ、多くの人体実験をしたというほうが、正しいんじゃないかな。」
 「じゃあ、ゴールは何故あんなことを?」
 「別に、死を前にしたヤツの言葉が真実だなんて決まっちゃいないさ。むしろ、後々のために布石を打っておくほうを、俺なら選ぶがね。いずれまた、ハチュウ人類が地上に出てきたときのために。現にお前みたいな単純なやつは、ゴールに同情しているだろうが。」
 「単純ってなあ!」
 はっきり言われて赤くなる。そりゃ、隼人が死ぬ前に敵にひとこと言うとしたら、敵を仲たがいさせるような、疑心暗鬼に陥るような、辛らつで真実味を帯びた大嘘だろうと納得する。絶対だ。
 「まあ、もっとも、俺達が戦ったキャプテンの中には、敵にはしたくなかったようなヤツもいたけどな。そんな奴らばかりなら、あるいは違った結果を得ることができたかもしれないがな。」
 少し表情が動く。残念そうな。
 「なあ、またハチュウ人類は、攻めてくるだろうか。」
 「わからん。ゴールは冬眠するようなことを言っていたが。
  実際、100年もしないうちに、人類は人類同士で殺しあうかもしれないな。第3次世界大戦が始まったら、それこそ地上は放射能に汚染され、今度は人間が地下に潜ることになるかもしれない。」
 「おい、本気か。」
 「その前にゲッター線が大量に降り注ぎだしたところをみると、ゴールの言うとおり、“何か”がハチュウ人より俺達を選んだのかもしれん。」
 つぶやくような淡々とした口調とうらはらに、隼人の眼の奥に潜む、何ともいえぬ灯。
 「俺達は、選ばれたってか?」
 不安そうにリョウが問いかける。それほど人類は大きなものなのだろうか。隼人はああいったが、やはりリョウは、ハチュウ人を悪魔と呼び、己の欲望のために使役し、用がなくなったら殺したであろう人間がいたことを、考えざるをえなかった。人間の欲も果てしない・・・・・
 「人間もいろいろいるさ。ソロモン王のような奴も確かに大勢いる。だが、それよりも、お前のようなマシな人間が大半だ。」
 「おい、俺みたいなマシな人間って、どういう意味だよ。」
 「言葉どおりさ。それに俺はなによりも、武蔵にあとを託されちまったからな。」   
 「あ、武蔵!」
 「俺も一緒に特攻したかったが、他に方法があったのだから仕方がない。新ゲッターというな。
 だが、あいつに先を越されるとは思わなかった、あんなノロマさんによ。」
 スッと視線が武蔵の机に向かう。みんなで笑っている写真。隼人の言葉に感情はこもっていなかったが、今まで見たことのない淋しそうな眼だった。
 「物事の善悪なんて、深く掘り下げればどちらが正しいかなんてわからない。お互い守りたいものが違うのだから。
 どこかで折り合うのがせいぜい、といったところだ。あとは自分で決めるしかない。結局はな。
 俺はゴールよりも、やはり武蔵の願いを選ぶ。あいつの方が俺には大切だ。」
 「もちろん、俺だって!!」
 リョウも間髪いれずに言った。
 武蔵、あの大らかでおひとよしで、底抜けに明るくて。あんな好いやつはいない。俺達2人と違って、自らゲッターに乗り込んできた奴。俺が記憶さえ失くしていなかったら、やつを死なせずに済んだだろうに。俺さえ・・・・
 「違うな。」
 ハッと隼人を見る。こいつは読心術でもできるのか?それとも、俺の顔色って、そんなに読みやすいのか?(たぶん後者だな、リョウ)
 「俺達3人が揃ってゲッターに乗れていたとしても、あの恐竜帝国の総攻撃の前には勝てなかっただろう。ゲッター線の最大出力だけが、あの多数のメカザウルスを倒すことができたんだ。だから、3人のうち、ひとりだけでよかった。
 気づかなかったことが悔やまれるぜ。俺のほうが武蔵より、ゲッター線に詳しかったのにな。」
 「ば、馬鹿言うな、隼人!!」
 隼人まで失っていたら!考えること自体恐ろしかった。俺ひとりが残されていたら、俺は耐えられるだろうか。
 「フッ、お前こそ、勝手に生死不明になっていたんだぜ。お前が死んだと思った武蔵の様子を見せたかったぜ。」
 泣きながら、大声で泣きながら、リョウの死を悲しんでいた武蔵。俺はリョウの遺志を継ぐべきだと怒鳴ったが。
 あの時は、まだ心のどこかでリョウの生存を信じていたから、悲しみはなかった。いま、武蔵の死を確認しながら平然としていられるのは、アイツと同じことを、俺もやっただろうと思えるからだ。後のことを2人にまかせて笑って。少し残念だろうが、まあ良しとして。ただ、百鬼まで出てくるとわかっていたら、ちょっと早まったと思ったかもしれないがな。

 
 外はすっかり明るくなって、やさしい光が差し込んでいる。
 「リョウ、そろそろ食事に行くか」
 「ああ、そうだな。すぐ着替えるよ。お前は着替えないのか?」
 「そうだな、ついでにシャワーも浴びたいな。きのうはいろいろと忙しかったから。」
 「お前、ゆうべ、何食べた?」
 きのうはまだ研究所の食堂の設備が直っていなくて、仕出し弁当だったけど、こいつは・・・・・
 「・・・・?・・・・」
 『オヤッ?』という顔になった。隼人が記憶を思い出さないなんて、めったにどころか、全くあり得ない。ということは。
 「・・・・食ったのか?」
 抑えた声でリョウが聞いた。
 「ああ、そうか。忙しくて、食べる暇がなかったんだな。」
 何を食べたか忘れたわけじゃないと、安心した声で隼人が言う。食うのを忘れてたことについてはどうなんだよ!
 「どうりで今日は、腹がへっていると思っていたんだ。リョウ、先に行っててくれ。食堂は応急処置したから使えるはずだ。俺はシャワーを浴びて、着替えてから行く。」
 「先に食事に行くんだよ!!」
 リョウは隼人の腕をひいた。
 「おい。」
 「食うのが先だ。シャワーなんか浴びなくたって死にゃしない。食えるときに食っとかないと、お前、いつ時間が取れるかわからねえからな。」
 「おおげさだな。ちゃんと食べてるぞ。」
 「食べてねえから言ってるんだ!」



 食事を終えたリョウは医務室に行った。だいぶ怪我は治っているが、もうしばらく治療が必要だ。
 隼人は着替えを取りに部屋へ戻った。
 ふと、机の上の写真を手に取る。笑っている武蔵。
 「おい、勝手に逝っちまいやがって。リョウを力づけるのは、お前の役目だろうが。俺はあいつの悩みを否定してやることしかできない。お前なら、共に悲しみ、苦しみ、憤り、慰めることもできただろうに。
 リョウは戦闘に関しちゃ俺より上だし、だれにも負けない強いやつだが、気持ちの優しさはお前と同じだからな。
 俺は必要とあれば、どんな悪辣なことだってできるし、人の悲しみも見捨てるだろう。
 お前には、いて欲しかったぜ、リョウのためにもな・・・・・・ま、これは貸しにしておこう。
いずれ、俺もそっちへ行ったら、2.3発で済むと思うなよ。
・・・・あまり長くは待たせないさ。」

 ふわっ、と笑って静かに写真を置くと部屋を出て行った。






 『へっへーーんだ。お前みたいに頭の切れる根性悪は、もっと、もっと、人様のために
働くんだな。
  たぶん、お前がこっちに来るのは、ずっと、ずうっーと先のことだろうよ。』



    写真の中の武蔵が、『ニッ!!』と笑った。



       
        *********************


   
 ☆ 真ゲッターの頃には『隼人、早くゲッターに乗れ。』と幽体になって告げた武蔵も、今はまだ、笑うだけのエネルギーしかないようですね。ガンバレ ムサシ!!(なんのこっちゃ)   

 ☆ 天使や悪魔の行動時間が、大概、夜か明け方に限られていたのは、太陽光線の中のゲッター線に弱かったからですか。うーーん、納得。(納得してどうする)

 ☆ 大蛇というと八岐大蛇を想像して、倒さなきゃと思うけど、竜というと竜神を想像して憧れてしまう。どちらも首長竜の子孫(?先祖??)だと思うけど。
 見た目と呼び方で違うものなのですかね。(なに感心してるの?)

 ☆ ヒッタイト帝国は、突如、鉄をひっさげて歴史にあらわれ、100年ほどで忽然と消えたといわれるけれど、そうかーー恐竜帝国の同盟国だったのかァ。(おいおい)





  遺跡と伝説と伝承と、「こじつけ」が大好きな<かるら>です。
    
    よろしければ、まだお付き合い下さいませ。
                2004.8.29