中学・高校時代に読んでおきたい本


1.『坊っちゃん』(夏目漱石) 1906年
漱石の松山時代の体験を背景に、行動的な正義派の江戸っ子教師の痛快な活躍を描いた作品。
2.『羅生門』(芥川龍之介) 1915年
説話『今昔物語集』を題材にし、それに近代的な解釈をほどこして、人間のエゴイズ ムを暴いた作品。高校生以上向き。
3.『伊豆の踊り子』(川端康成) 1926年
大正7年(1918年)、伊豆に旅行し、旅芸人と道づれになったときの体験を基に 書いた作品。感傷を秘めた青春の哀感がにじむ。青春小説の典型。
4.『山月記』(中島 敦) 1942年
唐代の伝奇『人虎伝』を基にした作品。主人公李徴は自負心が強く、失意の中で失踪し、虎になってしまうという話。名作中の名作。中学生には無理かもしれないが、高校時代には是非読んでおきたい逸品である。
5.『潮騒』(三島由紀夫) 1954年
長編小説。古代ギリシアの作家ロンゴスの『ダフニスとクロエ』を下敷きにした、明るい港町を背景とした青春小説の傑作。